【心を動かす写真の撮り方】感情を切り取るプロカメラマンの撮影テクニックを紹介!

写真は私たちの日常生活に欠かせないものとなりました。

SNSやブログなどで写真を共有する機会も増え、写真が私たちのコミュニケーションの一部となっています。

しかし、中には特別な写真、つまり「心を動かす写真」を撮ることを目指している方もいるかもしれません。

時代が進化し、文化や社会が変わる中で、何が「心に残る写真」なのかは主観的であり、一概に定義することは難しいです。

ただし、現代において、他の写真と一線を画す写真を撮るためにはいくつかのポイントがあります。

今回は心に残る写真を撮るために、他とは違うどんなアプローチが必要なのかご紹介します。

それでは早速本題にいきましょう!

「心を動かす写真」とは?

AstrHori 50mm F1.4 Tiltで撮影した写真_3

プロカメラマンの視点から、何が「心を動かす写真」なのかについて解説してみたいと思います。

写真は単なるイメージのキャプチャではなく、感情やメッセージを伝える媒体として力強く存在します。

では、どのような要素が「心を動かす写真」になるのか見ていきましょう。

物語を語る力

「心を動かす写真」は、観る人に物語を語る力を持っています。

一瞬の瞬間を捉えるだけでなく、その瞬間に隠されたストーリーや感情を写真に込めることが大切です。

写真には視覚的な物語があるべきで、観る人が写真から感じ取れることが一番の魅力です。

感情の表現

「心を動かす写真」は、感情を表現する力を持っています。

例えば、被写体の表情や背後にある情熱、喜び、哀しみなどがあります。

つまり感情が写真を通じて伝わることが重要です。

プロカメラマンは、被写体の感情を捉え、それを写真を通じて観る人に伝える技術を持っています。

独自の視点

プロカメラマンは独自の視点を持っています。

他の人と同じ被写体を撮ることがあっても、その被写体に対する独自の見方やアプローチが、写真を別物へと変えていきます。

プロカメラマンは常に新しい視点を探し、写真に個性を注ぎ込みます。

技術とアートの融合

プロカメラマンは技術とアートを融合させることができます。

撮影技術を熟知しつつ、写真を芸術的な表現として捉える能力が、「心を動かす写真」を生み出すために不可欠です。

シャッタースピード、露出、焦点、色彩など、技術的な要素と創造性を組み合わせて、写真を魅力的に仕上げます。

心を動かす写真の撮り方

ここからは先ほどご紹介した点を踏まえて、「心を動かす写真」の撮り方について紹介していきます。

心を動かす色の使い方

デジタル写真の普及とスマートフォンの小さな画面での閲覧が増えたことにより、写真におけるビビッドな色彩がますます人気を集めています

特に工場の夜景など、鮮やかな色合いが目を引く写真は、多くの人々に好まれる傾向にあります。

しかし、ビビッドな色彩が豊富に存在する中で、低彩度・低コントラストの写真も再び注目を浴びています

その理由は、低彩度・低コントラストが肉眼で見た印象に近づくため、自然な視覚効果を生み出し、観る人の心を引き寄せるからです。

ビビッドな色彩は強烈な印象を与える一方、低彩度・低コントラストの写真は視覚的に自然な美しさを引き立てます。

鮮やかな色合いが目立つ場合も、時には低彩度・低コントラストの写真を試してみてください。

自然な美しさが新たな視点を生み出し、観る人の心を温かく包み込むことができます。

色の数が多いのもおすすめ

写真にたくさんの色が含まれていると、それだけで高評価されることもあります。

その理由は、多彩な色が詰まった被写体自体が特別で、それだけで視覚的に魅力的だからです。

ただし、多色の被写体をバランスよく撮るのは難しい作業ですが、上手く撮影できれば効果は絶大です。

心を動かす構図

SNS上での写真共有が日常的になり、写真を通じて何か特別なメッセージや感情を伝える方法に対する関心が高まっています。

特に、点構図と放射構図と呼ばれる構図が注目を浴びていて、その人気が上昇しています。

これらの構図は、小さな画面でも観る人の注意を引くのに非常に効果的です。

そして、構図はそのメッセージを的確に表現するための道具として重要な役割を果たします。

まず点構図は、一つの要素を強調したい時に役立つ構図です。

小さな被写体を広大な背景に配置することで、視覚的な対比を強調し、被写体の大きさや重要性を際立たせることができます。

例えば、広大な海に一人のサーファーを設置することにより、写真に深みと広がりを持たせることができます。

点構図は、スマートフォンの小さな画面でも「大きさ」を効果的に表現できる優れた手法です。

次に放射構図は、広大な風景を撮影する際に秩序をもたらします。

画面上の特定のポイントから線が放射状に広がるように配置することで、写真に奥行きやダイナミズムを与え、観る人に秩序感をもたらすことができます。

特に超広角レンズなどを使用すると、放射構図の効果が際立ちます。

点構図と放射構図は、異なるシチュエーションで使われることにより、写真に新たな視点や深みを与えます。

SNS投稿での投稿はシンプルがおすすめ

スマートフォン時代において、写真はシンプルさが魅力だったりします。

上の写真では、余計な周りの要素は省いて、青く光る建物だけに焦点を合わせました。

時には大胆さを写真に加えることも、良い写真が生み出せます。

心を動かす光の使い方

ドラマチックな瞬間を捉える写真において、光は魔法の杖のような役割を果たします。

写真という言葉自体が「光の絵」という意味を持つように、光は写真の中で最も重要な要素の一つです。

世界中にはさまざまな種類の光があり、それぞれの状況に合った光の使い方が好まれます

風景写真では、朝や夕方の柔らかな光、つまり「斜光」が美しさを引き立てます

一方、人物写真では「逆光」や「半逆光」が魅力的に映ることがあります。

もちろん、被写体やシーンによっては順光が適している場合もありますが、多くの場合、写真をより印象的にするためには斜光や逆光が活用されます

写真愛好家やプロのフォトグラファーにとって、光は常に興味深いトピックで、その魅力は時代を超えて変わることはありません。

光と影のダンスが織りなすドラマチックな瞬間を捉えることは、写真の魔法の一部と言えるでしょう。

心を動かすボケの使い方

続いて、ボケについてですが、こちらもまた写真の魔法の一部になります。

フレーム内に魅力的な「像」を作り出す秘密の要素になります。

この不思議な効果を英語では「Bokeh」と呼び、フランス語でも同様に知られています。

日本だけでなく、世界中でボケの力が認識されています。それは前ボケ、奥行き、物語性をもたらし、写真の多彩な表現を可能にします。

ただし、ボケをただ作ればいいわけではありません。ボケは「引き算の美学」です。主役を際立たせるために他の要素をぼかすことが、その魅力を引き立てる鍵となります。

心を動かす被写体の選び方

人気のある写真を撮ることは素晴らしいことですが、同じような写真ばかりだとマンネリに陥ることがあります。被写体の選び方も重要ですが、SNSで共感を得るためには「誰もが知っているもの」を選ぶのが良いでしょう。

例えば、スカイツリーや東京タワーなどの有名な建物、または富士山や琵琶湖などの自然の景色は、多くの人が知っているのでSNSで人気が出やすいです。季節に合わせて、桜や花火、紅葉、雪など、四季を代表する景色も魅力的です。

ただし、同じような写真ばかりを撮るとマンネリ化してしまう恐れがあります。特にSNSでは、他の人が真似をすることが多く、印象が薄くなることがあります。そのため、定番の被写体に「定番+α」を加えることが大切です。

つまり、定番の被写体に新しい視点やアイデアを取り入れて、他とは一味違う写真を撮ることが重要です。これによって、人々の心を動かす写真を作り出すことができるでしょう。

心を動かすRAW現像

RAWフォーマットの写真はJPEGに比べて情報が豊富で、そのためより自由に編集ができ、画質の劣化を最小限に抑えることができます

RAW現像って何?

RAW現像とは、写真のハイライトやシャドウ、ホワイトバランスなど、目に見えない部分を調整して、自分のイメージに近づけるプロセスです。

RAW現像にはさまざまなソフトウェアがありますが、私のおすすめはAdobeのLightroomClassicです。

このソフトを使えば、光と影の調整やホワイトバランスの調整など、写真の基本的な編集が簡単に行えます。

特に初心者にとって重要なのは、ホワイトバランスの調整です。

色温度と色かぶり補正を適切に設定することで、写真の雰囲気を変え、魅力的な画像に仕上げることができます。

この方法を使えば、誰でも簡単に写真の編集ができるようになります。

RAWフォーマットの利点を活かして、写真をより美しく仕上げましょう。

最後に

今回は「心を動かす写真」についてご紹介しました。

普通に写真を撮っているようでは、他の人との差は埋まりません。

ご紹介した点を意識しながら写真を撮ることでこれからの作品に変化が生まれると思いますので、ぜひ参考にしてみてください!