AF機能搭載アナモルフィックレンズ「SIRUI 40mm S35 T1.8 1.33x」実写レビューと作例紹介

今回はSIRUIから発売された、アナモルフィックレンズ「SIRUI 40mm S35 T1.8 1.33x」についてご紹介していきます。

アナモルフィックレンズとしては史上初のオートフォーカス搭載ということで非常に注目が集まっています。

アナモルフィックレンズをもっと簡単に使いたい」「映画のような表現を手軽に試したい

そんな要望を兼ね備えたレンズ、「SIRUI 40mm S35 T1.8 1.33x」を開封から作例までご紹介していきます。

それでは早速本題にいきましょう!

「SIRUI 40mm S35 T1.8 1.33x」について

焦点距離40mm
フォーカスオートフォーカス(AF)、マニュアルフォーカス(MF)
対応撮像画面サイズS35/APS-C
絞り最小 T1.8 – 最大 22
レンズ構成12群16枚
絞り羽根11枚
撮影距離最短 0.6m – 最大 ∞
フィルター径77mm
マウントSony E、Nikon Z、富士フイルムX、MFT
重さ614g
付属品フロントキャップ、リアキャップ、レンズフード、ポーチ

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2001年に中国の中山で創業したSIRUIは、元々写真用品メーカーと提携し、高品質プロ用三脚や雲台の製造を手がけていました。

2006年には自社技術による製品開発を開始し、独自のブランド『SIRUI』を立ち上げる。

同年、20,000平方メートルの本社工場を建設し、翌年にはISO9001とISO14001の認証を取得。

これにより、国際的な製品品質を保証しました。

SIRUIは、すべての製品において高品質と優れた性能を提供しており、その品質と性能は評価され、世界市場で急速に成長しています。

2011年には日本国内での販売も開始し、その存在を広めました。

このSIRUI 40mm S35 T1.8 1.33xは、アナモルフィックレンズでは珍しいオートフォーカス機能を備えたレンズとなります。

シネマレンズ、アナモルフィックレンズはマニュアルフォーカスが基本で、馴染みのない人にとっては少々扱いずらいです。

それを払拭したレンズをSIRUIが先陣を切って登場させました。

では実際にどんな特徴があるか具体的に見ていきましょう。

AF機構を搭載

STMモーターを搭載したことで、高速かつ精度の高いオートフォーカスやアイフォーカスが可能です。

これにより、写真撮影中は被写体へのピント合わせがスムーズになり、動画撮影中でも被写体をしっかりと追尾できます。

マニュアルフォーカスのアナモルフィックレンズと比べて、操作が格段に簡単になるのも特長です。

もちろんマニュアルフォーカスへの切り替えも可能です。

絞り設定で自在な操作性を実現

絞り値の操作時にクリック感の有無を切り替えられるスイッチを搭載しています。

さらに、ダイヤルを「A」の位置まで回すことで、カメラ側で絞り値を調整することも可能です。

好みに応じて操作感を変更できる、この便利な機能が大きな魅力です。

多彩なシーンで活躍する40mm

風景写真では広がりのある美しい風景を鮮明かつ高精細に捉え、ポートレート撮影では被写体の魅力を引き立てる柔らかな背景ボケ(楕円)を実現します。
動画撮影のあらゆるシーンで使用でき、且つスチル撮影でも活躍する万能な一本です。
ちなみにフルフレーム換算で水平42mmとなります。

シネマティックな表現

16:9モードでは、2.35:1のシネマスコープアスペクト比を再現し、映画のようなシネマティックな映像体験を実現します。

また、センサーの面積をフルに活用することで、トリミングを必要とせず、広がりのあるワイドスクリーン映像を高画質で出力することが可能です。

ブルーフレア、ニュートラルフレア

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ブルーフレアとニュートラルフレア、2つのフレアオプションから選ぶことができます。
ブルーフレアは、サイエンスフィクションやミステリー、ミュージックビデオのようなシーンにぴったりなエフェクトです。
一方、ニュートラルフレアは光源に応じてフレアの色が変化し、コマーシャルやインタビュー、感情的なシーンの撮影に最適です。
今回ご紹介するのは、ニュートラルフレアモデルとなっています。

大口径のT1.8

大口径のおかげで、暗い場所でもたっぷりと光を取り込めるので、ISOを上げすぎずに撮影ができます。
その結果、ノイズが少なく、クリアで美しい写真や動画を撮ることが可能です。
さらに、暗いシーンでも被写体をしっかりとシャープに捉えつつ、浅い被写界深度で背景をふんわりぼかせるので、柔らかく自然なボケ感が楽しめます。
低照度でも高品質な写真が撮れる頼もしいレンズです。

「SIRUI 40mm S35 T1.8 1.33x」の開封

箱を手に取ると、ずっしりとした質感が伝わり、その瞬間から期待が高まります。

付属品はレンズキャップ前後、ポーチになります。
ポーチは単体でも屋外へ持ち出せるように、肩掛けストラップが付属しています。

ポーチそのものの作りは非常に頑丈で、衝撃にも強そうな印象です。

重さ614gということで、見た目の割には軽い感じ。
アナモルフィックレンズはMFで重い印象ですが、このレンズはAF機能付きで比較的軽めになります。

マウントはSony E、Nikon Z、富士フイルムX、MFTに対応。
動画で本格的に使うのであれば、Sony EマウントのF3やFX30などがよさそうです。
Nikonでは、Z30やZ6シリーズがおすすめです。

「VILTROX AF 135mm F1.8 LAB FE」の外観

Nikon Z6IIに装着してみました。

アタッチメントのありなしだとこんな感じです。

AFレンズですがMFにも切り替えられることから、フォローフォーカスが装着できる作りになっています。

装着しているアタッチメントを以下に載せておきます。

「SIRUI 40mm S35 T1.8 1.33x」の価格

各種通販サイトで¥130,900で販売されています。

以下のサイトから販売状況をご確認ください。

「SIRUI 40mm S35 T1.8 1.33x」の作例

Nikon Z6IIに装着して撮影しました。

写真

動画

SIRUI 40mm S35 T1.8 1.33x」のメリットとデメリット

メリットとデメリット、それぞれありますのでまとめてみました。

メリット

  • アナモルフィックレンズでは珍しいAF搭載で撮影がしやすくなる
  • ストリークをブルーとナチュラルで選択可能
  • ほどよいシャープさ
  • 付属のポーチが結構便利

デメリット

  • レンズボディへの傷が目立ちそう
  • フルサイズではない

最後に

アナモルフィックレンズにAF搭載をさせた偉業が、単純にすごいと感じたレンズでした。

MFで上手く撮ることができない人にとっては、心強いアシストになるので、これから動画を始めたい人にも触れやすいレンズとなります。

今後もSIRUIのシネマレンズに期待です。

以上、「SIRUI 40mm S35 T1.8 1.33x」についてのご紹介でした。

他にもSIRUIレンズをご紹介していますので、合わせてご覧下さい。

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