悪天候は写真撮影にとって、晴天よりも難易度が上がります。
ですが逆に言ってしまえば、悪天候を上手く利用すればよりドラマチックで劇的な写真を撮影することができます。
今回は、雨の日に使える写真撮影テクニックを5つ紹介します。
雨の日の撮影が嫌われる理由

晴れた日に撮影をするのは簡単ですが、雨の日はどうでしょうか?
多くの人は、雨の日にはカメラを手に取ることを避けます。
その理由としては、挙げられるのが…
- 撮影機材やカメラ本体が濡れてしまう可能性があるため
- 撮影場所の雰囲気が悪化したりする
- 撮影対象が濡れてしまって、晴れた日のように鮮やかに表現しづらい
- 撮影スポットによっては、雨の音や周囲の騒音によって撮影に集中しづらい
- 雨が強い場合は、露出やピントが合いにくく、写真がぼやけてしまいがち
これらの理由から、雨の日の撮影は一般的には避けられがちです。
しかし、逆にこの雨の天候を活かすことで、素晴らしい写真を撮ることができます。
また、普段見慣れた景色が雨の日には一変することもあるため、新しい発見や驚きも得られるでしょう。
雨粒を使ったボケの表現

雨の日は、水滴が被写体や周囲の物に付着するため、ボケを表現するのに最適な条件です。
雨粒がレンズに付着することで、美しいボケを作り出すことができます。
被写体と背景との距離を意識して、手持ちで撮影すると良いでしょう。
雨の反射を利用した写真撮影

雨の日には、地面や窓ガラスに雨滴が付着します。
表面には、被写体の反射が映り込み演出力を向上させてくれます。
反射を利用して、被写体の表情や景色を別の角度から撮影することができます。
また、反射を強調するために、地面や窓ガラスに対して低い角度から撮影すると良いでしょう。
シャッタースピードを変えて表現する

雨の日に、シャッタースピードを変えることで、被写体にダイナミックな表現を与えることができます。
たとえば、高速シャッターで雨粒を凍らせたように撮影すると、雨が降っている様子がより鮮明に表現できます。
一方、低速シャッターで被写体をぼかすことで、雨の落ちる様子や反射する水たまりが流れるような表現をすることができます。
雨の中での被写体の動き

雨の中では、人々が傘をさして移動する様子や、車が雨を蹴り上げながら走る様子など、被写体の動きを捉えることができます。
被写体の動きを表現するために、シャッタースピードを調整することが大切です。
速いシャッタースピードで撮影すると、被写体が止まったように見えますが、遅いシャッタースピードで撮影すると、被写体の動きが表現されます。
雨による雰囲気を活かす

雨の日は、曇り空で暗くなりがちです。
この暗さを利用して、雰囲気のある写真を撮影することができます。
たとえば、薄暗い路地や夜の街並みなどを撮影すると、雨によって作り出される神秘的な雰囲気が写真に表れます。
さらに雰囲気をより強調するためには、露出を調整して暗めにするといい感じになります。
最後に
以上、雨の日に使える写真撮影テクニックを5つ紹介しました。
悪天候を上手く利用して、より劇的で美しい写真がきっとこれで撮影できます。
ただし、雨の中での撮影は、カメラやレンズに水滴が付着しやすいため、水滴を拭き取ることや、カメラを保護するために雨対策を行うことが大切です。