カメラレンズの手振れ補正はいる?いらない?本当に必要なのかについて解説!

近年、カメラ分野では驚くほど多くの機能とテクノロジーが存在し、常に進化し続ける分野です。

その中でも、手ブレ補正は、写真のクオリティに大きな影響を与える要素の一つです。

写真を撮る際、手ブレは避けて通れない課題の一つで、よく思われることが「手ブレ補正機能付きのカメラやレンズを買った方がいいかな…」「ブレブレの写真になるのが嫌だから欲しい…」があると思います。

結論から先に話すと、人によっては全く『手ブレ補正機能』が必要ない場合があります!

この記事では、そもそも手ブレとは何か手ブレ補正機能はどのように機能し手ブレ補正がいる人といらない人について詳しく説明します。

それでは早速本題いきましょう!

そもそも手ブレとは

手ブレ、または手振れとは、カメラを手で持って写真を撮る際に、微細な振動や揺れによって生じる画像の不鮮明さや不安定さのことを指します。

この現象は、カメラを手で持って撮影するとき、特に低速シャッタースピードや長時間露光の場合により顕著になります。

手ブレは、写真の被写体がぼやけたり、不自然なモーションブラーが発生したりする原因となります。

特に望遠レンズを使用する場合や、低照明条件での撮影時に影響が大きく、写真の品質を著しく低下させる可能性があります。

手ブレはさまざまな要因によって引き起こされます。

主な要因には以下のものがあります。

  • 手の不安定さ
    手は常に微細な動きや振動があり、これが写真に影響を与えることがあります。
    不安定な場所での撮影には、さらに手への振動が発生します。
  • レンズの焦点距離
    長焦点距離のレンズを使用すると、手ブレの影響がより顕著になります。
    望遠レンズを使うと、わずかな振動が被写体に大きな影響を及ぼす可能性が高まります。
  • シャッタースピード
    シャッターが開いている時間(シャッタースピード)が遅い場合、手ブレの影響が増加します。
    特に夜景や室内などの暗い環境では、シャッタースピードを遅く設定することが一般的で、手ブレが起こりやすくなります。

手ブレ補正の機能と仕組み

手ブレ補正は、カメラやレンズに搭載された革命的なテクノロジーで、手でカメラを持って撮影する際の微細な振動や揺れを補正し、写真やビデオの品質向上に役立ちます。

この機能は、特に低速シャッタースピードや望遠レンズを使用する際に非常に役立ち、高品質な撮影を実現します。

以下では、手ブレ補正の主な機能とその仕組みについて詳しく解説します。

  • 振動の検出と解析
    手ブレ補正は、最初にカメラの振動を検出し、解析します。
    これには内蔵のセンサーが使用されます。一般的なセンサーには、加速度計とジャイロスコープが含まれます。
    これらのセンサーは、カメラの動きをリアルタイムで計測し、振動の方向、振幅、および周波数を精密に把握します。
  • 補正信号の生成
    振動データが収集された後、カメラ内のプロセッサは補正信号を生成します。
    この信号は、振動を打ち消すための正確な方向と程度を示します。
    補正信号は、振動の影響を相殺し、鮮明でクリアな画像を確保するための指令として機能します。
  • レンズまたはセンサーの微調整
    補正信号に基づいて、カメラ内のレンズまたはセンサーが微細な移動を行います。
    この移動は非常に精密で高速であり、通常は電磁モーターやピエゾセンサーを使用して実現されます。
    レンズまたはセンサーの微調整により、振動に対抗する逆向きの動きが生じ、手ブレが補正されます。
  • リアルタイムの補正
    手ブレ補正はリアルタイムで行われます。つまり、シャッターボタンを押す瞬間からシャッターが閉じるまでの間、カメラは振動を検出し、補正を行います。このプロセスは非常に迅速で効果的であり、手持ち撮影でも安定性が向上し、鮮明な画像が得られます。
  • レンズ内手ブレ補正とボディ内手ブレ補正
    手ブレ補正は、一般的にレンズ内とボディ内の両方に搭載されます。
    レンズ内手ブレ補正は、レンズ自体が振動を補正します。
    一方、ボディ内手ブレ補正は、カメラボディ内に搭載され、レンズの種類に関係なく手ブレを補正します。
    5軸方式のボディ内手ブレ補正は、特に効果的で、カメラの振動を多軸で補正し、写真とビデオの品質を向上させます。

手ブレ補正技術は、カメラの進化における重要な一環で、振動からくる手ブレを補正することで、高品質な写真とビデオを生み出すことができます。

手ブレ補正は特に望遠レンズを使用する場合や低速シャッタースピードでの撮影時に非常に有用であり、カメラユーザーにとって重要な機能の一つです。

手ブレ補正がいる人といらない人

手ブレ補正は、カメラの重要な機能の一つですが、必要性は個人や撮影スタイルによって異なります。

以下では、手ブレ補正がいる人といらない人について詳しく説明します。

手ブレ補正がいる人

  • ビデオクリエイター
    ビデオ制作では、安定した映像が重要です。
    手ブレ補正は、動画撮影時にカメラの振動を補正し、滑らかで安定した映像を提供します。
  • 望遠レンズユーザー
    望遠レンズを使用すると、振動や手ブレが顕著に現れることがあります。
  • 野生動物やスポーツの撮影など、遠くの被写体を捉える際に手ブレ補正は非常に有用です。
  • 低速シャッタースピードで撮影する人
    暗い環境や特定の効果を得るために低速シャッタースピードで撮影する場合、手ブレの影響が大きくなります。
    手ブレ補正は、このような状況で鮮明な写真を撮影するのに役立ちます。
  • 移動中に撮影する人
    移動中にカメラを持って撮影すると、振動や揺れが生じやすくなります。
    手ブレ補正は、車内から風景を撮影するなど、移動中の撮影で有用です。

手ブレ補正がいらない人

  • 三脚を使用する人
    三脚を使用すると、カメラが安定し、手ブレの影響を受けにくくなります。
    三脚を使用する場合、手ブレ補正はあまり必要ありません。
  • 高速シャッタースピードを使用する人
    シャッタースピードが非常に速い場合、手ブレの影響はほとんどありません。
    高速シャッターを使用するスポーツ写真家や速い動きを捉えるフォトグラファーにとって、手ブレ補正はあまり必要ありません。
  • 特定のクリエイティブ効果を追求する人
    手ブレはある種のクリエイティブ効果を生むことがあります。
    アート写真家や一部の写真愛好家は、手ブレを意図的に活用し、芸術的な写真を撮影します。
  • 予算が限られている人
    手ブレ補正機能を備えたカメラやレンズは一般に高価です。
    予算が限られている場合、手ブレ補正がないモデルを選択することがあります。

要するに、手ブレ補正の必要性は撮影スタイルや撮影条件に依存します。

プロフェッショナルや特定のジャンルでの撮影においては、手ブレ補正は非常に重要な機能ですが、クリエイティブな目的や予算を考慮する場合、必ずしも必要ではありません。

カメラユーザーは自身のニーズに合わせて、手ブレ補正の有無を選択できることが重要です。

最後に

最終的に、手ブレ補正の必要性は個人の撮影スタイルやニーズに依存します。

自身の撮影状況に合わせて、手ブレ補正の有無を検討し、最高の写真とビデオを撮影するために活用しましょう。

私の場合は、なくても別にいいかなと思っています。

別記事で、ブレを利用した写真の魅力についても解説しているの是非合わせてご覧ください。

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